
こんにちは!
私達は、カンボジア・アンコールワットで日本語プライベートツアーを毎日開催しているワンダフル・ガイドツアーです。空港送迎付きのプライベートツアーも開催していますよ。
タイとの国境地帯にあるプレアヴィヒア遺跡は、軍事的な衝突が続いているエリアから100キロメートルほど離れた場所にあり、心配する声も多いでしょう。
でも安心してください!プレアヴィヒアもアンコールワットも問題なく観光できます。
- 「そもそもプレアヴィヒア紛争ってなんだろう?」
- 「直近で軍事的な衝突は起きているの?」
- 「アンコールワット観光は問題なくできるの?」
この記事では、以上の疑問にお答えします。
プレアヴィヒア寺院の概要や紛争の歴史的経緯を知って、カンボジア旅行のプラン作成に活かしてみては?よくある質問もチェックすれば、気になる不安や悩みを解消できますよ。
プレアヴィヒア紛争って?原因とその背景とは
プレアヴィヒア紛争とは、9世紀に建てられた世界遺産のプレアヴィヒア遺跡のある地域をめぐって繰り広げられているカンボジアとタイ間の軍事的な紛争のことです。
この問題の根本には、カンボジアがフランス領として植民地支配されていた時代に、フランスが当該地域の領有範囲をあいまいにしたまま国境を引いてしまったところにあります。
第二次世界大戦後にフランスから独立を果たしたカンボジアですが、その当時のあいまいな国境線が、カンボジアとタイとの間に領土紛争を生じさせることに。
その結果、二国間の緊張状態は続き、長きにわたって軍事衝突が繰り返されていました。
しかし、1962年に国際司法裁判所がプレアヴィヒア遺跡の主権はカンボジアにあるという判断をくだして以降は、カンボジアがこの地域をおさめるようになったという経緯があります。
タイとカンボジアの一部国境地帯では緊張状態も
ここで事態は丸くおさまったかのように思われましたが、2008年にプレアヴィヒア遺跡が世界遺産に登録されたことにタイ政府は反発。2012年まで軍事衝突が再燃していました。
2013年には国際司法裁判所によってプレアヴィヒア遺跡があらためてカンボジア領だと認定されたものの、国境沿いの地域はいまだに緊張状態が続いている現状があります。
年月 / 日 | 主な出来事 | 結果・備考 |
---|---|---|
1904年 | フランス=シャム条約でダンレク山地の分水嶺を国境とする原則を設定 | 後の国境地図作成の基準に |
1907年 | 仏当局作成「Annex I」地図がプレアヴィヒア寺院をカンボジア側に帰属 | タイ側は当時公式に異議を出さず |
1954年 | フランス撤退後にタイ軍が寺院を占拠 | カンボジアは強く抗議 |
1959年 | カンボジアがICJに提訴 | 領有権問題を国際裁判へ |
1962年6月15日 | ICJ判決で寺院をカンボジア領と認定 | タイ軍に撤退義務 |
2000年 | タイ・カンボジア合同国境委員会(JBC)設立 | 境界画定交渉を開始 |
2008年7月 | UNESCO世界遺産登録決定後、両軍が周辺へ展開 | 7月15日以降断続的な小競り合い |
2011年2月 | 寺院周辺で大規模衝突 | 双方に死傷者・住民避難 |
2012年7月18日 | ICJ暫定措置を受け両軍が撤兵開始 | 緩衝(非武装)地帯を設定 |
2013年11月11日 | ICJ解釈判決で寺院周辺1.8平方マイルもカンボジア領と確認 | タイ軍撤退を再確認 |
2025年5月28日 | エメラルド・トライアングルで銃撃戦、カンボジア兵1名死亡 | 国境緊張が再燃、ICJ介入を巡り対立 |
緊張状態の高まりを受けて、6月23日付でタイ側がカンボジアと接するすべての国境を閉鎖しました。そのため、2025年7月1日の段階では、タイとカンボジア間の陸路国境越えは不可能です。
出典
JETRO|タイ、カンボジアとの国境検問所を一部制限、軍事緊張に伴う措置
JETRO|タイ王国軍がカンボジア間の国境を全面閉鎖、貿易制限措置の応報も
【事実①】ただしツアーも含めて観光できる治安
このように、歴史的な領土問題を抱えているプレアヴィヒア遺跡ですが、実際に軍事衝突しているエリアは、プレアヴィヒア遺跡から100キロメートルも離れています。
そのため、世界遺産のプレアヴィヒア遺跡周辺は問題なく観光できるといえます。
当社ワンダフルガイドツアーのガイドネットワークにも、注意喚起の案内はまわってきていません。プレアヴィヒア遺跡観光は通常どおりおこなわれています。
【事実②】シェムリアップへの影響は限定的
プレアヴィヒア遺跡に隣接した国境沿いのエリアでは断続的な領土紛争と緊張状態が続いていますが、アンコールワット遺跡のあるシェムリアップはそこから300キロメートルも離れており、国境沿いの軍事衝突とは無縁です。
現在、通常どおりアンコールワットを観光できますのでご安心していらっしゃってくださいね。
ちなみに当社では、シェムリアップ新空港から送迎付きのプライベートツアーを行っております。
日本語が話せるプロのガイドによる、安心・安全なツアーをお探しの方はぜひお問い合わせください。
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プレアヴィヒア遺跡・紛争に関連してよくある3つの質問
プレアヴィヒア遺跡・紛争に関しては、以下の質問をよく見かけます。
- タイとカンボジア間は陸路で移動できるの?
- タイ人とカンボジア人って仲が悪いの?
- 紛争で一部のインターネットサービスが使えない?
ここでは、これらのよくある質問に対する答えをチェックしましょう。
Q1.タイとカンボジア間は陸路で移動できるの?
前述したように、タイとカンボジア間はタイ側の国境が閉鎖されているため、自由に移動できなくなっています。ただし、あくまでも軍事的な緊張の高まりに対する措置だと考えられるため、今後は段階的に国境閉鎖の状況も緩和されていくでしょう。
Q2.タイ人とカンボジア人って仲が悪いの?
歴史的・文化的なつながりが深いカンボジアとタイですが、プレアヴィヒア紛争のような領土紛争やいざこざは、お互いの国や人に対する対抗意識を生んでいるのも事実です。
ただし、カンボジア人もタイ人もお互いの国を往来しており、経済的なパートナーシップは強固なものです。領土問題のテーマをのぞけば友好的な関係性だといえます。
Q3.紛争で一部のインターネットサービスが使えない?
プレアヴィヒア遺跡周辺では、タイのインターネット回線への依存に対抗するカンボジア側の措置として、インターネットにつながりにくくなったり、LINEのような海外のサービスが使えなくなったりするケースも報告されていましたが、現在は完全復旧しています。
今後も二国間の情勢によって突発的なインターネット障害は起こりえるかもしれませんが、特定のサービスが急に使えなくなってそのまま放置されることはないでしょう。
プレアヴィヒアは緊張状態!現時点ではツアーガイド参加も可能
以上、プレアヴィヒア遺跡の紛争の経緯や現在の状況、プレアヴィヒアやアンコールワットの観光の可否、プレアヴィヒア遺跡の紛争に関してよくある3つの質問をまとめました。
この記事のポイント!
- プレアヴィヒア遺跡周辺は歴史的に領土問題を抱えている
- プレアヴィヒア遺跡とアンコールワット遺跡の観光は問題ナシ!
- タイとカンボジア間の陸路移動の可否に関しては最新情報をチェック
シェムリアップで経験豊富な日本語ガイドと一緒に遺跡めぐりをしたいと考えている方は、当社ワンダフルガイドツアーのプライベートツアーがおすすめです。
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